会長挨拶Greetings

第43回日本小児神経外科学会会長

この度、第43回日本小児神経外科学会 (JSPN)を主催させていただくことになり、大変光栄に存じます。

本回のテーマを「小児神経外科の現実と挑戦」、としました。「現実」という言葉には、ネガティブなニュアンスが含まれます。本学会が発足して42年、小児神経疾患の診断と治療が目覚しく発展していることは確かですが、それを満足とされている人は本学会員には少ないのではないでしょうか。対象が小児であるが故の治療限界、整わない環境、少ないマンパワー、経済的非効率など、我々の前には現実の壁がそそり立っています。シニアの先生にはこの「現実」部門で、限界を知り正しい選択を行うことの重要性についてご教示いただきたく思います。現場で忙しく働く若い皆様には、日々の悩みを吐露し、解決に向けた問題提議をしてくだされば幸いです。第2のテーマは「挑戦」です。有効な治療がない疾患はもちろん、治療法が確立している疾患にも、さらに優れた方法が世界中で探求されています。皆様が取り組んでおられる夢と、それに向けての努力の過程を、この「挑戦」部門でご披露いただきたく思います。実現まであと一歩のものや、世界に先立って成功された業績で参加者を大いに刺激してください。

特別講演には発展著しいミャンマーから Professor Myat Thu をお招きしています。我が国では遭遇する機会の少なくなった脳瘤など、先天性疾患の手術を得意とされています。古くからある疾患の治療限界を、エキスパートの挑戦的手技で超える様子が伺えるものと期待しています。

小児神経外科医の守備範囲は広く、一人の医師が多種の疾患の治療を担当しています。更に、「外科医の目」と「子を見る目」という、異なる二つの目を持っています。一昨年のテーマが「小児神経外科の社会への貢献」で、昨年が「小児神経外科を科学する」であったように、その2つの融和は永年に渡り本学会で維持されてきたことです。今回の募集演題には、どんな内容でもご発表いただけるよう、多数のサブテーマを設けました。小児病院が抱えるキャリーオーバーの問題、脳腫瘍学会とのコラボレーション、ナース・コメディカルセッションの討論も引き続き設けております。

会期は6月12日(金)~13日(土)、会場は山口県下関市です。維新の故郷山口県で、関門海峡を眺めつつ、下関の美味しい魚料理を味わっていただくのも一興かと思います。医師、医療スタッフ、企業の皆様方の多数の演題応募とご参会をお待ち申し上げます。

第43回日本小児神経外科学会
会長 鈴木 倫保



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